改修工事レポート(14)「ついに完結!~最終レポート~」
改修工事レポート最終回
長いようで短かった9ヶ月。
完成図書の引き渡し もすべて完了し、ホール棟をはじめとした一連の改修工事は無事竣工を迎えることができました。
工事と並行してその進捗をお伝えしてきたこのレポートも、今回がいよいよ最終回となります。
多目的ホールホワイエも絨毯や装飾品など元通りになりました
最終回である今回のレポートは、初回と同じく、館長へのインタビュー形式でお届け。
約9か月間の工事を振り返りつつ、3月6日の再オープンに向けての意気込みなどを伺いました。
―まずは、竣工を迎えての感想をお願いします。
永島照夫館長(以下、館長)=やはり「工期内に事故なく終えることができて良かった」のひと言に尽きます。計13種類もの作業が並行して進む大変な内容でしたが、まとめ役の松本組さんをはじめ、施工業者のみなさんには非常にがんばっていただきました。
―昨年6月の着工から今日までを振り返って、印象に残った出来事はありますか。
館長=最初に足場を組んでいきましたよね。全面組み上がった状態はどっしりと迫力がありますが、途中1ブロックだけが20m以上、塔のように伸びている状態はかなり怖い光景でした(笑)。それを職人の方がスイスイ登って行かれる様子はやはり「さすがだな」と。
6月末ごろの足場組みのようす
―レポートの一環で舞台のスノコ、多目的ホールやホワイエの天井にも上がらせていただきましたが、毎回足がすくむ思いでした。
館長=天井裏には空調もないので、我々から見るとかなり危険・過酷な環境に見えますが、職人さんいわく「外より楽ですよ!」だそうで。それも驚きましたね。
9月末ごろの舞台スノコ。手前の隙間がけっこう空いて見えます
また舞台設備で言えば、先の工事担当者インタビューで東芝ライテックさんからも言及があったように、重量のある照明機器を天井裏へ持ち上げる作業では、地元の重量とび職人さんが大いに活躍されたと。地元にそんな企業があるんだ、ということを知って大変感銘を受けました。
そのほか実験的な試みではありましたが、こうしてWebサイト上での継続した情報発信を続けられた点も良かったのではないかと。今後、県内のほかのホール等でも続々と特定天井耐震化工事が予定されていますので、一つの先例になれたのではないかと感じています。
―ありがとうございました。続いて、ホール再オープン後のお話も伺いたいと思います。
休館中、ハード整備に並行してソフト面のブラッシュアップも図るとのことでしたが、どういった取り組みを進められたのでしょうか。
館長=新しい舞台機構の習熟はもちろんですが、組織体制にも若干の手を加えました。専門の技術スタッフだけではなく、一般のスタッフも最低限の操作ができるよう研修を行っています。安全面を第一にしつつも、例えば機能の名称を把握していることで利用者さまとの話し合いがスムーズに進められたりと、さらなるサービス向上が期待できるのではないかと考えています。
技術スタッフたちは工事期間中、新しく導入した機械の操作方法を習得すべくトレーニングを行いました。
それでは最後に、利用者の方へのメッセージをお願いできますか。
館長=着工時にもお伝えしたとおり、当館のコンセプトは「安心・安全・感動・満足」。今回の耐震化改修は、その「安心・安全」を担保するものです。またトイレなど、刷新・充実した機能面には「満足」を得ていただけるのではないでしょうか。9ヶ月にわたる厳しい環境の中、工期内に仕上げていただいた技術者の方々の努力に報いるためにも、新たな設備を活かした「感動」の創出に、スタッフ一同これからも取り組んでまいります。
改修工事レポートは以上です!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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